ここでは、J2XMLというマイグレーション・ツールを使って、Joomla! 1.5のサイトを3.xにマイグレートする手順をまとめます。
マイグレーション(移行)の流れ
J2XMLで移行できるデータは「セクション」「カテゴリー」「記事」「ユーザー」の4つだけです。それ以外の「メニュー」「モジュール」「フォーム」「ウェブリンク」などのJoomla!標準機能(コアデータ)だけでなく、サードパーティ・エクステンションも個別に設定しなくてはいけません。そのため、Joomla! 1.5から3.xへのマイグレーションは行き当たりばったりでは無理で、計画を立てることが近道になります。(作業時間はサイトの規模やカスタマイズ度によって異なります。)
- マイグレーションの計画づくり(1時間)
- Joomla! 1.5サイト(旧サイト)の移行準備(3~6時間)
- Joomla! 3.xサイト(新サイト)のセットアップ(6時間以上)
マイグレーション(移行)の計画づくり
- コアデータの移行方針(J2XML非対応コアデータの取捨選択)
- Joomla!のプログラムや日本語化ファイルのカスタマイズ箇所の確認 ←これがあると相当に面倒
- 使用中のテンプレートのJoomla! 3.x対応版の入手確認(市販テンプレート使用の場合)
- 使用中のエクステンションのJoomla! 3.x対応版の入手確認(サードパーティ・エクステンション使用の場合)
Joomla! 1.5サイトの移行準備
- Joomla! 1.5を最終版(Joomla! 1.5.26)にアップデートしてバックアップ
- 使用中のサードパーティ・エクステンションをすべて最終版にアップデートしてバックアップ
- コアデータの重複エイリアスの解消(ユニーク化)
- 不要コンテンツ(セクション、カテゴリー、記事)の削除 ←記事が多いとこれだけで3~4時間
- 各コンテンツのゴミ箱を空に
- J2XMLのインストール、データのエクスポート
- ユーザー登録の停止(ユーザー登録機能を使用している場合)
Joomla! 3.xサイトのセットアップ
- 仮のサブドメインでJoomla! 3.xサイトの新設&設定(旧サイトの設定に照合)
- 旧サイトのimages/storiesディレクトリ(画像データ)を新サイトにコピー
- J2XMLのインストール、設定、データのインポート
- データベースの修正
- テンプレートのインストールと設定
- テンプレートに付随するエクステンションの設定
- メニューの作成・設定(必要に応じてメニューのグローバル設定を変更)
- モジュールの作成・設定(サードパーティ・エクステンション以外)
- 記事の内部リンクの修正(J2XMLではセクション・カテゴリーのID変更に伴うリンク切れが不可避)
- サードパーティ・エクステンションのデータ移行(AcyMailingのようなデータ移行の必要なエクステンションがある場合のみ)
- サードパーティ・エクステンションのインストールと設定(旧サイトの設定に照合)
- バックアップ
- 問い合わせフォームの作成とメニューへの組み込み
- 問い合わせフォームの動作確認(標準フォーム使用の場合のみ)
- フォームの日本語化ファイルのカスタマイズ(標準の訳語でよければ不要)
- ユーザー登録周り(登録、変更、削除)の動作確認(ユーザー登録使用の場合のみ)
- ユーザー登録周りの日本語化ファイルのカスタマイズ(標準の訳語でよければ不要)
- Captchaの日本語化ファイルのカスタマイズ(Captcha使用の場合のみ)
- Joomla!の機能以外のデータの移行(favicon.ico、PDFなどがあれば)
- Google Analyticsのタグの埋め込み
- グローバル設定の確認
- 新サイトのバックアップ
- 旧サイトのバックアップ
- 旧サイトのサブドメインを新サイトに割り当て(サブドメインとサブディレクトリの設定変更)
- 新サイトの動作確認(キャッシュを有効にしている場合はキャッシュをクリアして動作確認)
- 新サイトのグローバル設定の確認
- 新サイトのサイトマップをGoogleウェブマスターツールに登録(Xmapを使用している場合のみ)
- 新サイトのバックアップ
- 旧サイトの停止(オフライン化)または削除
Joomla! 3.xにマイグレートしてサイトが管理画面までレスポンシブ(スマホ対応)になって使い勝手が格段に良くなりました。
Joomla!1.5.26へのアップデート
Joomla!1.5をインストールしているサイトでアップデートする場合の手順をメモします。- 現在のサイトのデータベースをAkeeba Backupなどのツールを使ってバックアップ
- 適切なJoomla!1.5.26へのアップデートパッケージを探してダウンロード(例えば、Joomla 1.5.xから1.5.26にアップデートする場合は、Joomla_1.5.0_to_1.5.26-Stable-Patch_Package.zipを選んでダウンロード)
- ダウンロードしたファイルを7-Zipなどのアーカイバで展開
- 展開したファイルをすべてFTPでアップロード
- 管理画面にログインして、バージョンが変更されていることを確認
- 管理画面の「ヘルプ」メニューの「システム情報」の「ディレクトリ・パーミッション」で「書き込み可」にすべきディレクトリを確認
- FTPソフトで上記のディレクトリのパーミッションを707に変更
- 再度、管理画面の「ヘルプ」メニューの「システム情報」の「ディレクトリ・パーミッション」にアクセスして各ディレクトリのステータスが「書き込み可」になっていることを確認
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